個展”Overdrive 2"
2013/12/10(Tue)-12/30(Mon)
10:00〜18:00(最終日は17:00まで)会期中無休
art・age gallery〔愛知県豊橋市〕
告知DMハガキ〔作品は「何らかの植物 2013 安全な場所」〕
豊橋で5回目、通算23回目の個展
愛知県豊橋市のart・age Gallery(アート・エイジ・ギャラリー)さんではもう何度も何度もお世話になっていますが、昨年(2012年)の「"Overdrive”」に続いて5度目の個展となります!!〔通算では23回目〕
今回も昨年のコンセプトを引き継いで、ロック・ミュージシャンがエレキ・ギターをオーバードライブ(Overdrive)させてワイルドに轟音をかき立てるように、「鉛筆」による新たな表現を探求する実験精神にあふれた展覧会を目指します。題して「”Overdrive 2"展」です。
“Overdrive” オーバードライブ
【名詞】音楽・楽器用語
本来は真空管アンプに過大な電圧を入力することによって、出力音が歪んでしまう状態のこと(overdriveの原義は'酷使'の意)を意味しますが、特にロック・ミュージックなどではアンプやエレキ・ギターなどの機器を用いて、ワイルドでパワフルなサウンドを得るために意図的にこの状態を作り出します。またその音響効果を得るために開発された機器(エフェクター)を総称して「オーバードライブ」などと呼びます。
○類義語・関連語 → ディストーション、ファズ、ブースター、フィードバック・ノイズ
「鉛筆は鉛筆でも、違う鉛筆」
近年、僕はずっとこう言い続けてきました。
「鉛筆にも、まだ出来ることがある…」
僕が作品制作に使うのは黒い鉛筆ばかりです。
木の鉛筆はもちろん、消しゴムで消せる黒鉛〔グラファイト Graphite〕素材の画材は、みんな「鉛筆」の仲間だと考えています。
そういう風に考えて世界中を探すと、「鉛筆」の仲間は意外とたくさんあります。
昔は製図用に使われていたホルダー式の鉛筆や、木部がなくて芯だけで出来ている鉛筆、平芯やチョーク型のもの、それから黒鉛の固まりや黒鉛粉などいろいろな性質や形状のものがあり、それぞれ描き味や効果が異なります。水彩鉛筆なんかは作家さんでもご存じない方が多いようです。
鉛筆は鉛筆でもそれぞれ個性があるのです。
同じシリーズの鉛筆でもHBとか2Bとか硬度がいろいろあって描き味や色味が違うし、使う紙や技法が異なればまたその効果も変わります。だから眺めているだけでわくわくします。
そして創造の妄想は、やがて本当に作品に結晶して行くのです。
そんなこんなで、いまでは800種類を超える鉛筆が集まってしまいました。
「紙の無意識」
僕はいわゆるデッサン力がある上手な絵描きではありませんが、その代わりに、鉛筆の性質を利用した描き方『紙の無意識』を見つけました。鉛筆の粉で紙を汚し、その汚れから発想を膨らませて描いていく技法というか発想法を、そう名付けたのです。
空の雲や床の汚れや壁のシミを眺めていると、何かのカタチに見えてくることがありませんか?そういう想像力を全面的に信頼して、そのまま創作に活かそうとする試みが『紙の無意識』なのです。
まあ、それを進化させていくためにも、いろんな鉛筆と紙を試している訳なんですけどね。
コドモの頃からずっと、僕は宇宙や太古の生物の化石や古代の遺跡に夢中でした。
そのせいか、紙の中から鉛筆によって発掘されるように現れてくるイメージは、そういうものに関係がある何かであることが多いようです。また自分の内面にあるキモチや考えが思いもかけないかたちで実体化していくこともあります。
『紙の無意識』によって描くと、作者の僕自身も描こうと思っていないものが描けてしまい、それに驚かされるという不思議な経験をすることになります。僕がワクワクしたり驚いたりしながら描いたものを、他のひとがワクワクしたり驚いたりして観てくれたらステキなことだと思っています。
『何らかの植物 2013 安全な場所』
今回の告知ハガキにあしらった作品は『何らかの植物 2013 安全な場所』です。
作家デビュー以来、ずっと描き続けているのが『何らかの植物』シリーズです。多くのひとに愛されて来たシアワセなシリーズです。
ひとによっては藤田の「自画像」というひともいます。たしかに、近年ではその時々の僕の気持ちや考えが反映されることも多く、あの震災の悲劇以降は「治癒力」や「代替エネルギー」、「安全な場所への避難」を連想する作品になることが多いようです。芸術を政治的な思想を表現する道具にすることにはやや懐疑的な僕ですが、決して無関心ではないので、自然と出てくるみたいです。この作品もそんな一点です。
この植物たちは、花や実を付けることはないのかもしれません。
それでも僕は、こいつらを育てていこうと思っています。
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今年はずいぶんたくさんの展覧会を開催しましたが、使い回しばっかりの展覧会なんてつまんないでしょ?(笑)今回も未発表の新しい作品をたくさん用意しています!遠く東京銀座や静岡市・焼津市などで開催した展覧会に出展して、特に豊橋エリアの皆さまにはまだご覧いただいてない可能性が高い作品からのセレクションも多数展示します。
大小計40点以上の作品で構成する予定です。どうぞお楽しみに。
会場へのアクセスとお問い合わせ先について
art・age Gallery(アート・エイジ ギャラリー)
創業40余年の額縁専門店の(株)東海フレームさんが運営するギャラリーで、1階が額縁屋さんで、その2階がギャラリーになっています。白い壁のモダンな雰囲気のギャラリーです。
浜松からお車でお越しの場合は、国道1号線を西に向かい、豊橋の中心街に入る少し手前の「瓦町」交差点を左折、すぐ次の信号で右折、またすぐ次の信号で左折、道の左側、向山小学校の手前にあるギャラリーです。(※カーナビでは「向山小学校」を目的地に設定すると良いかもしれません。)
電車でお越しの方は、豊橋駅東口の豊鉄バス乗り場からバスがご利用いただけます。
岩田団地線、西口線、天伯団地線、牛川金田線、飯村岩崎線のいずれかにて「商業高校前」で下車、徒歩5分。または、二川線(55, 56, 57系統)「向山小学校北」で下車、徒歩2分でもOKです。
※遠方からお越しの方は念のため事前に再確認されるとよいでしょう。
【豊鉄バス豊橋営業所】0532-44-8410(6:00〜22:00)
●場所 〒440-0861 愛知県豊橋市向山西町3-2 (株)東海フレーム 2F
●電話 0532-55-9988
●営業時間 平日10:00 〜 18:00(最終日は 〜17:00)
●定休日 基本的に年中無休ですが、年末年始にはお休みがありますのでご注意ください。