藤田明 鉛筆画個展
"Slow Airs #6"
empty colours
(AKIRA FUJITA)
pencil drawinsgs

2020.8.1(Sat)-31(Mon)
11:00-17:00 [L.O. 16:00]
※最終日は少し早く終了します。
at 珈琲・紅茶専門店「Scene」

藤田明 鉛筆画個展
"Slow Airs #6"

鉛筆にもまだできることがある..

浜松市の珈琲・紅茶専門店「Scene」さんで2年ぶり6回目、通算では38回目となる鉛筆画個展を開催させていただきます。

「作家として成功したいなら、いつまでも地元のカフェなんかでやってちゃダメだ。東京とかの有力な画廊に顔を売りなさい」とアドバイスしてくれる先輩作家やコレクターさんもありました。それも一理あるとは思いますけど..
地元ですら愛されも評価されもしない作家が、他所へ行って何が出来るんだとも思います。もし成功出来ても、一緒に喜んでくれるひとがいないような人間は、さびしい(笑)とも思います。

未熟な頃から応援して下さり、沢山のひととの出会いの場でもあった「Scene」さんは、僕にとって特別な空間です。カフェが集客目的で展覧会やイベントもやってます、というレベルを超えた素晴らしいコミュニティがここにはあるのです。他の作家さんやお客さんたちも、皆そう思っているのではないでしょうか。

依然として新型コロナの影響が続いており、もしかしたらの第二波が危惧される状況です。お店では万全の対策をしていますので、ぜひ、おいしいお茶やお食事を楽しみながら、作品をご覧いただけたらと思います。

とはいえ、気軽な外出が憚られる状況が続いております。
そこで、前回の個展の折に公開してご好評をいただいた「特設サイト」の改訂版をここにご用意いたしました。会期のあるリアルな個展とは別に、ヴァーチャルなこの「特設サイト」はしばらく公開しておく予定です。

時間も空間も超えて、お近くの方も遠くの方も、
面白がっていただけたら嬉しいです。
どうぞお楽しみに!

【ご参考:静岡新聞掲載記事】
静岡新聞朝刊 2020年8月5日「アーツdeミーツ」掲載

-- -- --
藤田 明 emptycolours (AKIRA FUJITA) 2020年7月/8月

藤田明 鉛筆画個展 "Slow Airs #6" DMハガキ
藤田明愛用の鉛筆たち

紙の無意識/水の無意識

壁のシミや床の汚れなど、芸術作品のように鑑賞する対象ではなく、本来は何の意味もないものでも、眺めていると何かのカタチに見えてくるという経験をしたことはありませんか?

夜道で樹木の影が不気味な魔物に見えたり、形を変えて行く空の雲に様々な空想を重ねたり…ひとの眼やココロには、とらえどころのない状態のものからでも、「何か」を見つけ出す性質があるようです。

僕は、その不思議な性質を全面的に信頼して描くようになりました。

鉛筆で汚した紙が何に見えるかを観察することから描いてゆく技法を、『紙の無意識』と名付けました。その応用で、水彩鉛筆や黒鉛粉を水で溶かした「黒鉛水」によるシミのようなものから出発する場合には、『水の無意識』などと呼んでいます。技法というより、発想法のようなものなのかも知れません。

これらの技法によって生まれて来る作品たちは皆風変わりですが、いわゆる抽象絵画とも、僕の想像の世界を描き込んでいて行ったものとも違います。説明しにくい感覚なのですが、僕自身の想像力や描く技量を超えて、思いもよらぬかたちが現れ出るのです。それはまるで、紙の中に元々埋まっていたイメージを、鉛筆で発掘して行くような感覚なのです。

そんな描き方なので、僕の絵には構図や立体感や陰影など、おかしなところがいっぱいあると思います

それでも僕の描いたなんだかわからない変てこな絵が、観てくれるひとたちの感性や想像力を刺激して、それぞれに「何か」に見えてくれるのなら、ステキなことだと思って描いています。

- - Empty Colours (AKIRA FUJITA) 2007/2020年

鉛筆は鉛筆でも、別の鉛筆

僕が作品制作に使うのは黒い鉛筆ばかりです。
HBとか2Bとかがあるやつです。

黒鉛筆の芯は、黒鉛(グラファイト:炭素の結晶の一種)と細かい粘土、水などを混ぜ合わせて成形したものを高温で焼いて作られます。黒鉛と粘土との配合比の違いで、硬くて色の薄い鉛筆から柔らかくて濃い鉛筆まで、硬度/濃さの異なる鉛筆が作られます。

色鉛筆やパステル鉛筆、水彩色鉛筆とかカーボン鉛筆・チャコール鉛筆など、いろんな素材や色調の鉛筆が世に出回っています。これらの鉛筆にも「黒」がありますが、黒鉛筆とは色調や質感が全く別ものです。消しゴムで消えにくいことなど性質も異なり、描き味や芯の匂いも全く違います。こういった材料が異なる鉛筆は使っていません。何故か黒鉛の鉛筆に特に惹かれるのです。

一方、木軸の黒鉛筆はもちろん、黒鉛素材の画材であれば、「鉛筆」の仲間だと考えています。その意味での「鉛筆」も、結構いろんなものがあります。

ホルダー式や芯だけの鉛筆、チョーク型のものや黒鉛粉、水彩鉛筆、黒鉛粉などを、表現の可能性を求めて海外からも集めたています。黒鉛粉などは、本来画材として売られているものではないものにも手を伸ばしています。

鉛筆は鉛筆でもそれぞれ個性があるのです。尖った鉛筆としばらく描いて芯先が丸くなった鉛筆とでは描き味が全然違いますよね?鉛筆は削り方や持ち方、力の入れ方などで表情が変わります。使う紙や技法が異なればその効果も劇的に変わります。

だから眺めているだけでもワクワクします。そしてその創造の妄想は、やがて本当に作品になっていくのです。

"Slow Airs #6"

本展には全て2020年制作の33作品を出品します。
(6点組、5点組の作品をばらすと42点!)
3点を除き初公開の新作で構成します!

  • All
  • 生活
  • 考古学
  • 天文学
  • 化石
  • COVID-19
  • その他
portrait by AYUMI SODA

About Me

藤田 明(AKIRA FUJITA)

1967年宮崎県延岡市生まれ、東京育ち、現在は静岡市在住
1991年成城大学文芸学部マスコミュニケーション学科卒
2003年初個展 Gallery Coty (浜松市)

少年時代から音楽やアートとサイエンスに好奇心旺盛な人間でした。特に、ロックミュージックや民族音楽、シュルレアリズムなど20世紀前後の芸術と原始美術、ケルトなどの装飾美術とCGなどからは大きな影響を受けました。

1999年頃から、人物画や風景画ではなく、音楽や考古学・天文学などへの興味・関心を題材とした、黒鉛筆のみで制作した独自の鉛筆画を個展やWebサイトで発表するようになりました。

近年は、黒鉛筆で無作為に汚した紙の汚れから発想を膨らませて描いて行く「紙の無意識」や、水彩鉛筆や黒鉛粉を水に溶いた液によるシミを観察することから描いてゆく「水の無意識」といった技法/発想法を用いるなど、「鉛筆画」の一般的なイメージとは一線を画す作品に取り組んでいます。

  • 似顔絵は作家仲間のイラストレーター 曽田歩美氏の作品です。実物よりだいぶ若く美化して描いてくれました(笑)。
  • 少し前(2017年12月)ですが、インターネットテレビ「やいづTV」さんの30分間の情報番組『YAMAと愉快な仲間たち』に生出演させていただきました。放送はYouTubeにてご覧いただけます。
    やいづTV 『YAMAと愉快な仲間たち ゲスト 鉛筆画家 藤田明さん』

鉛筆買い過ぎだろって?

何か新しい表現につながらないかと考え、世界中から良い鉛筆を集めています。
一般筆記用の安い鉛筆や、人気のキャラクターがついているような鉛筆のには興味はありません。黒鉛芯の品質が高い物、各メーカーのプロ用の鉛筆を買い集めています。

とりあえず使う1本の他に、予備や使わずに撮影用に残しておくストックとしても何本か..などといった調子で最低3本ずつは買っていくことが多いので、既に使い切れないほどの数になっています。無駄にしたくないものです。

15

生産国

70

メーカー(ブランド)

7,900

ストック鉛筆本数

9,500

総鉛筆本数(概算)

世界の鉛筆メーカー

藤田が言うところの「鉛筆」(前述したような黒鉛ベースの画材)のラインナップが豊富な鉛筆メーカー8社。
ここに挙げ切れなかったメーカーの製品にも、優れた製品があります。

Derwent

ダーヴェント

Faber-Castell

ファーバー・カステル

Mitsubishi

三菱鉛筆

Cretacolor

クレタカラー

Koh-i-noor

コヒノール

General's

ジェネラル

Lyra

リラ

Staedtler

ステッドラー

Access

新型コロナウイルスの心配がまだ払拭されていない時節柄、無理にご来場をお願いする訳ではございませんが、会場では通常通り作品展示を行なっております。会場の模様はこちらのページやFacebookなどで後日情報公開して行く予定です。
今回の個展に際しご協力をいただきました関係各位、日頃から応援していただいている皆様に、ココロから感謝申し上げます。

静岡県浜松市中区上島1-13-8

053-472-0064