藤田明 鉛筆画個展
"Graphite Works"
empty colours
(AKIRA FUJITA)
pencil drawinsgs

2020.3.17(Tue)-22(Sun)
11:00-17:00 [最終日 -16:00]
at ギャラリー十夢

藤田明 鉛筆画個展 "Graphite Works"

鉛筆にもまだできることがある..

静岡市で7年ぶりの個展を開催させていただきます。
藤田にとっては2003年の初個展以来、通算37回目、ギャラリー十夢(トム)さんでは初めての個展となります。

今回は、新型コロナウイルスの影響で気軽な外出が憚られるような状況が続いております。なので、通常の会場展示と並行して、この「特設サイト」において、普段の個展とは違ったカタチでの情報発信をして行こうと思い立ちました。

現実の個展には会期がありますが、ヴァーチャルなこの「特設サイト」は、しばらく公開しておこうと考えています。

時間も空間も超えて、いつか何処かの誰かが、面白がってくれたら嬉しいな、という感じの試みです。

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藤田 明 emptycolours (AKIRA FUJITA) 2020年3月

藤田明 鉛筆画個展 "Graphite Works" DMハガキ
藤田明愛用の鉛筆たち

紙の無意識/水の無意識

壁のシミや床の汚れなど、芸術作品のように鑑賞する対象ではなく、本来は何の意味もないものでも、眺めていると何かのカタチに見えてくるという経験をしたことはありませんか?

夜道で樹木の影が不気味な魔物に見えたり、形を変えて行く空の雲に様々な空想を重ねたり…ひとの眼やココロには、とらえどころのない状態のものからでも、「何か」を見つけ出す性質があるようです。

僕は、その不思議な性質を全面的に信頼して、描いて行くようになりました。

鉛筆で汚した紙が何に見えるかを観察することから描いてゆく技法を、『紙の無意識』と名付けました。その応用で、水彩鉛筆や黒鉛粉を水で溶かした「黒鉛水」によるシミのようなものから出発する場合には、『水の無意識』などと呼んでいます。技法というより、発想法のようなものなのかも知れません。

これらの技法によって生まれて来る作品たちは皆風変わりですが、いわゆる抽象絵画とも、僕の想像の世界を描き込んでいて行ったものとも違います。説明しにくい感覚なのですが、僕自身の想像力や描く技量を超えて、思いもよらぬかたちが現れ出るのです。それはまるで、紙の中に元々埋まっていたイメージを、鉛筆で発掘して行くような感覚なのです。

そんな描き方なので、僕の絵には構図や立体感や陰影など、おかしなところがいっぱいあると思います

それでも僕の描いたなんだかわからない変てこな絵が、観てくれるひとたちの感性や想像力を刺激して、それぞれに「何か」に見えてくれるのなら、ステキなことだと思って描いています。

- - Empty Colours (AKIRA FUJITA) 2007/2020年

鉛筆は鉛筆でも、別の鉛筆

僕が作品制作に使うのは黒い鉛筆ばかりです。
HBとか2Bとかがあるやつです。

黒鉛筆の芯は、黒鉛(グラファイト:炭素の結晶の一種)と細かい粘土、水などを混ぜ合わせて成形したものを高温で焼いて作られます。黒鉛と粘土との配合比の違いで、硬くて色の薄い鉛筆から柔らかくて濃い鉛筆まで、硬度/濃さの異なる鉛筆が作られます。

色鉛筆やパステル鉛筆、水彩色鉛筆とかカーボン鉛筆・チャコール鉛筆など、いろんな素材や色調の鉛筆が世に出回っています。これらの鉛筆にも「黒」がありますが、黒鉛筆とは色調や質感が全く別ものです。消しゴムで消えにくいことなど性質も異なり、描き味や芯の匂いも全く違います。こういった材料が異なる鉛筆は使っていません。何故か黒鉛の鉛筆に特に惹かれるのです。

一方、木軸の黒鉛筆はもちろん、黒鉛素材の画材であれば、「鉛筆」の仲間だと考えています。その意味での「鉛筆」も、結構いろんなものがあります。

ホルダー式や芯だけの鉛筆、チョーク型のものや黒鉛粉、水彩鉛筆、黒鉛粉などを、表現の可能性を求めて海外からも集めたています。黒鉛粉などは、本来画材として売られているものではないものにも手を伸ばしています。

鉛筆は鉛筆でもそれぞれ個性があるのです。尖った鉛筆としばらく描いて芯先が丸くなった鉛筆とでは描き味が全然違いますよね?鉛筆は削り方や持ち方、力の入れ方などで表情が変わります。使う紙や技法が異なればその効果も劇的に変わります。

だから眺めているだけでもワクワクします。そしてその創造の妄想は、やがて本当に作品になっていくのです。

Graphite Works

  • All
  • 2020年新作
  • 2019年作品
portrait by AYUMI SODA

About Me

藤田 明(AKIRA FUJITA)

1967年宮崎県延岡市生まれ、東京育ち、現在は静岡市在住
1991年成城大学文芸学部マスコミュニケーション学科卒
2003年初個展 Gallery Coty (浜松市)

少年時代から音楽やアートとサイエンスに好奇心旺盛な人間でした。特に、ロックミュージックや民族音楽、シュルレアリズムなど20世紀前後の芸術と原始美術、ケルトなどの装飾美術とCGなどからは大きな影響を受けました。

1999年頃から、人物画や風景画ではなく、音楽や考古学・天文学などへの興味・関心を題材とした、黒鉛筆のみで制作した独自の鉛筆画を個展やWebサイトで発表するようになりました。

近年は、黒鉛筆で無作為に汚した紙の汚れから発想を膨らませて描いて行く「紙の無意識」や、水彩鉛筆や黒鉛粉を水に溶いた液によるシミを観察することから描いてゆく「水の無意識」といった技法/発想法を用いるなど、「鉛筆画」の一般的なイメージとは一線を画す作品に取り組んでいます。

  • 似顔絵は作家仲間のイラストレーター 曽田歩美氏の作品です。実物よりだいぶ若く美化して描いてくれました(笑)。
  • 少し前(2017年12月)ですが、インターネットテレビ「やいづTV」さんの30分間の情報番組『YAMAと愉快な仲間たち』に生出演させていただきました。放送はYouTubeにてご覧いただけます。
    やいづTV 『YAMAと愉快な仲間たち ゲスト 鉛筆画家 藤田明さん』

鉛筆買い過ぎだろって?

何か新しい表現につながらないかと考え、世界中から良い鉛筆を集めています。
一般筆記用の安い鉛筆や、人気のキャラクターがついているような鉛筆のには興味はありません。黒鉛芯の品質が高い物、各メーカーのプロ用の鉛筆を買い集めています。

とりあえず使う1本の他に、予備や使わずに撮影用に残しておくストックとしても何本か..などといった調子で最低3本ずつは買っていくことが多いので、既に使い切れないほどの数になっています。無駄にしたくないものです。

15

生産国

70

メーカー(ブランド)

7,900

ストック鉛筆本数

9,500

総鉛筆本数(概算)

世界の鉛筆メーカー

藤田が言うところの「鉛筆」(前述したような黒鉛ベースの画材)のラインナップが豊富な鉛筆メーカー8社。
ここに挙げ切れなかったメーカーの製品にも、優れた製品があります。

Derwent

ダーヴェント

Faber-Castell

ファーバー・カステル

Mitsubishi

三菱鉛筆

Cretacolor

クレタカラー

Koh-i-noor

コヒノール

General's

ジェネラル

Lyra

リラ

Staedtler

ステッドラー

Access

新型コロナウイルスの心配がまだ払拭されていない時節柄、無理にご来場をお願いする訳ではございませんが、会場では通常通り作品展示を行なっております。会場の模様はこちらのページやFacebookなどで後日情報公開して行く予定です。
今回の個展に際しご協力をいただきました関係各位、日頃から応援していただいている皆様に、ココロから感謝申し上げます。

静岡県静岡市安西1-55-1

054-273-3507