「"Following the River"」

今回の展覧会のタイトルは、The Rolling Stonesの曲のタイトルからもらいました。

「俺はずっと河に沿って歩いて来た／それが海に達するまで／
　時々俺は君のことを思った／君は僕の一番良いところを見てくれていたから」
　-- The Rolling Stones "Following The River" (2010)

ストーンズらしいちょっとキザなラヴソングとして聴くのが普通なのかもしれませんが、僕には何かになることを目指している過程にある人物の生き方を、そういう風に喩えたもののようにも聴こえるのです。

古今東西、人生を旅や川の流れに喩えた音楽や文学作品は多いですね。また、優れたラヴ・ソングには、単に異性に対して「好き／嫌い」と言ってるだけじゃなくて、色々深読みをして教えられる気がするものがありますね。信念と後悔、自分という存在と他の誰かという存在...この曲もそういう要素を持っている曲なのかなって感じで気に入って聴いていました。

　聴いたことのないひとはこちらでどうぞ --> Rollingstones.com

繰り返しお話ししているように、僕は「紙の無意識」あるいは「水の無意識」などと呼んでいる技法というか発想法で描いています。紙を鉛筆の粉で汚したり、水彩鉛筆のシミを付けて、その状態を観察することからイメージを膨らませて、描いて行くものです。空の雲を観て何のカタチに見えるか想像を巡らせたり、壁のシミが不気味な何かに見える気がしたりするのと同じ種類の想像力を、全面的に信頼して描くのです。めちゃくちゃな絵になることを恐れずに。

何も計画せず、何も制限せず、紙の表面に見えてくるイメージから素直に教えられながら描いて行けば、計画などしなくても僕には何かが描けるし、何か制限を加えなくても僕の技量と道具の制約などから、自然とある範囲の中に作品は収斂して行くみたいです。

　川の流れにそって歩いて行けばやがて海にたどり着くように、
　ひとが日常の時の流れのなかで自分の役割を果たしながら
　この世の中でそれなりの居場所を得ていくように、
　無意識と実際に目に見えるイメージとを信じて描いてみることにしました。

　もしダメな作品だと思ったら、ボツにすればいいだけのことじゃないかとね。

僕の中に元々ない考えや想いは無理しても作品にちゃんと出てくるはずはなく、もし何かの考えや思いがあるのなら、それが自然ににじみ出てくることはあるかもしれない。それを自分自身で驚き発見しながら・楽しみ考えながら描いてゆこう。描いている僕がドキドキしたりわくわくしてないものを観て、誰がドキドキわくわくしてくれるだろう。今の僕にはそれで良いんだと思うことにしました。

今回もギリギリまで描いています(半泣)。
小品を中心に新作20数点の他、今回の会場からは遠い静岡県中部エリアで開催した展覧会に出した近作などからのセレクションで構成する予定です。

どうぞお楽しみに。

創業40年の額縁専門店の(株)東海フレームさんが運営するギャラリーで、1階が額縁屋さんで、その2階がギャラリーになっています。白い壁のモダンな雰囲気のギャラリーです。有り難いことに今回で2度目の個展のお話をいただきました。

浜松からお車でお越しの場合は、国道１号線を西に向かい、豊橋の中心街に入る少し手前の「瓦町」交差点を左折、すぐ次の信号で右折、またすぐ次の信号で左折、道の左側、向山小学校の手前にあるギャラリーです。

電車でお越しの方は、豊橋駅東口の豊鉄バス乗り場からバスがご利用いただけます。
岩田団地線、西口線、天伯団地線、牛川金田線、飯村岩崎線のいずれかにて「商業高校前」で下車、徒歩5分。または、二川線(55, 56, 57系統)「向山小学校北」で下車、徒歩2分でもOKです。
※遠方からお越しの方は念のため事前に再確認されるとよいでしょう。
【豊鉄バス豊橋営業所】0532-44-8410（04：30～22：00）

「 art・age Garelly」（アート・エイジ・ギャラリー）
　※ホームページは残念ながら現在休止中だそうです。
　〒432-8036 愛知県豊橋市向山西町3-2 (株)東海フレーム 2F　-->「Googleマップ」
　TEL 0532-55-9988
　営業時間　10:00 ～ 18:00（会期中無休 最終日は17:00まで）