浜松市の新しい隠れ家的な写真館付きカフェ・ギャラリー「Gallery Barrage」での開催です。個展「 "Winter Tails"」(2009年12月)に続き通算14回目、今回は初のワークショップもやらせていだだきます!!題して「"Camera Obscura"(カメラ・オブスクラ)展」です。

※注:本展は既に終了しています。このページは開催時の告知ページです。

"Camera Obscura"展

小さな世界をだいじにスナップショットしました..
2010年最初で最後の個展 です
「えんぴつワークショップ」もやります

empty colours (AKIRA FUJITA) : pencil drawings 藤田明鉛筆画展

「"Camera Obscura"」

「"Camera Obscura"展」について

僕らのタイムマシン、愛すべきギャラリー阿多古館は、残念ながら昨年閉館してしまいましたが、その館長・鈴木一由(すずきかずよし)氏が、写真家の内山文(うちやまぶん)氏と共に浜松市内に新しいギャラリーを始められました。「をー、すげえ!」\(@o@:)/

正確に言うと、写真とカメラを愛するひとなら絶対たまらないであろうカフェ「Photo Café(フォト・カフェ)」と「Gallery Barrage(ギャラリー・バラージ)」の同居した空間ですが、要するに写真館付きのカフェ・ギャラリーって感じです。中に入ると、何かずっと前からあったような風情で、とても和みます。

 

で、"Camera Obscura"(カメラ・オブスクラ)とは?

窓のない暗黒の部屋の壁面に小さな穴を空けると、反対側の壁面に外の景色が映し出される現象が古くから知られていました。のちにいうところの「針穴写真機」の原理です。これを応用して、日食の観察を行ったり、絵画の下絵を描く目的に使われた道具がカメラ・オブスクラです。16世紀ころには暗幕で覆った箱の中にレンズや反射鏡を装備した性能の良い小型のカメラ・オブスクラも作られるようになり、絵画における遠近画法の確立に寄与したと言われています。今だったら壁面に写真とかをプロジェクターで拡大投影したのをなぞって描くような、デッサンの補助装置みたいな感じです。「カメラ・オブスクラ」はラテン語で「暗い部屋」の意味で、語源・原理ともに19世紀頃に発明されることになる「カメラ」の原型となった光学装置です。

--> Wikipedia「カメラ・オブスクラ」

 

デジタル・カメラ全盛の時代ですが、フィルムのカメラを愛するひとや古い映画や昔のテレビ番組をDVDやインターネットで楽しんでいる人は多いですね。それはちょうど、CDをパソコンに取り込んだり音楽をダウンロードで購入する傍ら、子供のころから愛聴していたアナログLPも捨てずにとっておくのに似た、僕らの時代ならではの光景です。

あるものに同時代で触れたひとも、大人になって別のメディアであらためて触れてみて、かつては知らなかった制作者の裏話やアウトテイクも一緒に再体験してみることは、断じて「ピーターパン・シンドローム」とか「アダルト・チルドレン」と言われる、"精神的に成長してないオトナ"とか単なる"オタク"と言うのとは、全然次元が違うことと思います。むしろ、自分が子供のころに読んて感動した本を、同じ年頃になった自分の子供に薦めるのに似ていると思う。

技術の急激な進歩によってメディアが交替していく中でも、それを超えて聴かれる音楽や愛され続ける映画があることを僕は素晴らしいことだと思う。そういう変化にも埋もれることなく淘汰されて残るものこそ、未来のひとが触れる価値のあるものだと思う。

昔々奈良時代に、稗田阿礼(ひえだのあれ)が覚えていた口承で伝えられてきた物語を、太安万侶(おおのやすまろ)が『古事記』という書物で「文字」として残しました。文字化することで、往古のことばの持っていた微妙な発音やリズム、言葉では語れない空気感や情緒などについては、きっと失われた要素もあったことだと思う。だけど、文字というメディアに移されたからこそ、それは失われることなく1400年経ったいまでも伝わっている。そしてこれからもずっと。

いま僕らのまわりで起こっていることはそういう種類のことだと思う。

 

かつては非人間的なものの象徴とされて嫌悪する人たちもいた機械やコンピュータが、こうしていま、ぴかぴかの最新のものも永く愛されてきたものも好きなように織り交ぜて手元に置ける生活を提供してくれている時代になったことを、僕はポジティブに喜んで良いと思っています。唯一の問題は、お小遣いを使い果たしてもまだカードを切ってしまえるので、あとで青ざめることくらいかな(笑)。

鉛筆はもはや筆記用具としての王座は失っているけれど、画材としては当分の間必要とされ愛され続けると思う。僕が取り上げる原始時代の美術なども、新しい研究が進んで新たなステージに進んでいくことになると思う。

時間とは常に流れているものであって、僕らはその上で漂っている存在なんだ。

 

今回も小品中心で、場所柄作品数は少ない規模の個展となりますが、新作10数点の他、近作からセレクトして構成したいと思ってます。また、人数限定ですが、初のワークショップも開催予定です。

どうぞお楽しみに。

トクベツ企画「えんぴつワークショップ」について

お知らせハガキを刷ってしまったあとになって、突然決まってしまいましたが(笑)、僕にとっては初の試みとなる、「えんぴつワークショップ」を開催することになりました。

まだ何をやるか正直考えちうなのですが..
間違っても、無言で石膏デッサンとかやる集まりではないです。(そんなんやだ、絶対w)

鉛筆の歴史などトリビア的なお話をしたり、これまの個展で(下手したら僕の作品以上に話題になった)世界中のいろんな鉛筆や使っている道具に触ってもらいたいと思っています。

何かちょっと描いてみるコーナーも設けるつもりですが、美術を学んだ経験は一切必要ありません。描きあげた絵をどうこう言うのではなくて、何か自分でも描いてみたいという気持ちになることが大事と思います。

紙の手ざわりや鉛筆で描く感触にあらためて触れていただく機会になればと思います。
好評であれば継続して...とのお話ですが、大丈夫かあ?(笑)

●2010年5月15日(土) 10:00〜12:00
●先着限定8名様くらいまで(※下記まで要予約)
●参加費用 ¥3,000(1ドリンク&ちょとしたプレゼント付きです)

お問い合わせ・予約
「Gallery Barrage」(ギャラリー・バラージ)
 〒435-0048 静岡県浜松市東区上西町1332-1 -->「Googleマップ
 TEL 053-443-8283
 営業時間 11:00 ~ 18:00(月曜定休 ※祝日は営業します)

で、最後に"開催要項"というやつ.. お気軽にお立ち寄り下さい。

"Winter Tails"展

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