前回の「"grayscale" 2nd edition 展」(2005年8月 at Gallery Coty : 静岡県浜松市大平台)から舌の根も乾かないうちに、またこっそりと個展を開催いたします。

※注:本展は既に終了しています。このページは開催時の告知ページです。
"hide-and-seek" 藤田明鉛筆画展
お近くの方はぜひ、"絵本と雑貨 カフェ・オルガンサン"(静岡県浜松市東伊場)で、食欲の秋・読書の秋・芸術の秋を一度に楽しんじゃってください!(@_@)/

empty colours (AKIRA FUJITA):pencil drawings 藤田明鉛筆画展

「"hide-and-seek"」について

今回は8月の「"grayscale" 2nd edition」のような新作で固めた作品展ではなく、過去の作品からのセレクションが中心となります。出品数も回顧展と言うような規模ではなく、こじんまりとした展覧会ではありますが、別に気を抜いているわけではありません。画廊とは一味違う環境で、お茶や絵本と一緒に、あらためてじっくり楽しんでいただければと思います。

遠方にお住まいの方やお忙しい方で会期中に来れない方もご安心を。Web未公開の作品については会期終了後にこのサイトでもご紹介いたします。お楽しみに。

 ( ̄□ ̄:)!! 「あ!」

そういえば「"grayscale" 2nd edition 展」に出した作品をこのサイトにアップするとお約束してから随分経っていますが、まだでしたね。す、すみません(_ _:)。
もろもろまとめて、年内には必ず...。

絵本と雑貨「カフェ オルガンサン」について


今回はいわゆる美術画廊ではなく、僕自身も常連として入り浸っている「カフェ オルガンサン」にて開催いたします。会場の性質上、飲み物などをオーダーしていただく必要があります。でもきっとご満足いただけると思います。

カフェ オルガンサン」は2005年1月、静岡県浜松市東伊場にオープンした小さなカフェです。絵本のコレクションと、若手作家による雑貨もおいている隠れ家っぽい喫茶店です。マスターの好みもあって店内に流れる音楽や全体の雰囲気がイギリスっぽい感じです。内装や外壁などはマスター自らリフォームを行ったそうです。

こだわりのコーヒー・紅茶・ハーブティー・中国茶などが色々ありますので、お気に入りを探すのも良いでしょう。マスターは「飲食物とは自然で健康的なものであるのが当然だから、健康や自然をウリにするのはおかしい」という考えのひとなので、取り立てて健康食というのを看板にはしていませんが、土日限定の「週末ごはん」など自然食っぽいお食事も楽しめます。

僕自身が隠れ家にしているので、最近テレビで紹介されたりして有名になりつつあるらしいのは嬉しいんだが困るんだか...「なんで"オルガンサン"ってゆうの」とか、そおゆうことは直接UKロック/プログレ好きのマスターにきいてください。店がヒマだと良く喋るひとです。

とにかく、始めてお店に行ったときにかかっていた音楽は、The KINKSの「Village Green」でした。だいたいそおゆう感じお店です。「empty colours」と英國風の綴りを用いる僕がどーれだけ(@o@)なことか!ま、いーやその話はまた別の話。

とゆうことで、十分義理は果たしたと思うので、お店の宣伝はこの辺でおしまい。


"hide-and-seek"?

さて本題。

"hide-and-seek"とは「かくれんぼ」の意味ですが、バラすとご存知の通り、hideは「隠れる/隠す/隠れ家」、seekは「探す/探求する/模索する」の意味です。自分が隠れ家にしている喫茶店で開催する展覧会であることと、絵画に限らずアートとは何かを探し出す作業といえるんじゃないかな、ということとを引っかけたものです。

喫茶店やレストランに作品を展示してもらうことに関して、いままで僕はあまり良い印象を持っていませんでした。沢山のひとたちの目に触れても、元々絵を見に来たわけではないひとたちが、どれだけちゃんと見てくれるのかな?それに、僕の絵は鉛筆画で、華やかな花とか差障りのない風景とかを描いているのとは違うので、場所の雰囲気には調和しないんじゃないかな?とか思っていました。

しかし、考えてみれば当たり前ですが、お店の雰囲気やオーナーの考え方、それにお客さんの傾向は色々です。ユニークなコンセプトのお店や、意識の高いお客さんが集まるお店も、当然あるわけです。すみません、僕がバカタレでした。で、いくつかお話をいただいた中から、ここでいっかい僕なりにやらせていただくことにしました。

以前に展覧会をご覧になっている方には、印象の薄かった作品を違う環境であらためてじっくりと見ていただける機会になればよいなと思います。始めての方や前回来れなかった方などにとっては、ウチで眠っていた作品を、コンパクトにまとめて見ていただける機会になっているはずです。Webでご覧いただくのとはまた印象が違うかもしれません。未発表作品や新作も出す予定です。

そんなこんなで、新作で固めた気合い入れまくりの個展ではありませんが、何かしら新しい発見があなたにも僕自身にもあると良いな、などと思っている次第です。

気楽に楽しんでいただければ幸いです。


300種類の鉛筆


大げさに言っているみたいですが、本当にかなり沢山の種類の鉛筆を使っています。2年前の"grayscale展"のころ、浜松市の老舗タウン誌「浜松百撰」さんの取材を受けたときは、確か「藤田さんは100本もの鉛筆と数台の鉛筆けずりをあやつって鉛筆画を描き続けている」とか記事に紹介していただきましたが、それからどんどん増えて、今では軽くその3倍に達しています。

同じブランドの鉛筆でもHBとか2Bを別々に1種類としてカウントしていくと、多いものでは20段階(9H~9B)とかあったりするので、全部合わせると確かに軽く300種類を越えてしまっています。僕の住んでいる静岡県浜松市では普通に店頭で手に入らないので注文したり、国内や海外の画材商からインターネット通販で取り寄せたりしています。

鉛筆は黒鉛(グラファイト)のものだけを使っています。色鉛筆とかチャコール鉛筆は使いません。芯の性質が全然違うので混ぜて使うと馴染まないのです。それに消しゴムでちゃんと消せませんしね。一方、黒鉛ベースのものであれば、普通の木軸の鉛筆だけでなく、ホルダー式(2mm芯など)の鉛筆、フラットタイプや太軸のもの、木部が無い全芯タイプのもの、チョーク型やチャンク状のグラファイト、黒鉛粉、そして水彩鉛筆なども「仲間」と考えています。

そんなこんなで、買う以上はストックも考慮してまとめ買いするので、収納用に用意した無印良品のキャスター付きのボックスの中にぎっしり、ものすごい本数になってます。いつも黒鉛筆ばっかりこんなに買ってるので、お店の人にも怪しまれているかも。阿呆です。ビョーキです。

もちろんひとつの作品を描くのに、これ全部を使うわけではなく、大体5~10種類程度、時には"F"とか"2B"の1種類だけで描くときもあります。それでも、ブランドを換えると色調や光沢、トーンの出かた、描き味、紙にあたる音、芯や木部の匂いや手触りなどがちょっとずつ違って、新しいアイデアを連れてきてくれるのです。

「え?」やっぱり変?

駄目押しに使っているブランドを列記すると...
ARTEJE, CARAN d'ACHE, Conté A Paris, CRETACOLOR, Derwent, Faber-Castell, Gekkoso, General's, Koh-i-noor, LYRA, Maruzen, MITSUBISHI, rotring, SANFORD, STABILO, STAEDTLER, Tobmow, Van Goghなどなど。

この調子で紙や消しゴム、削り器、擦筆などにも中毒症な僕です。鉛筆画は基本的に紙と鉛筆だけで作りますから、徹底的に凝るよ僕は。悪いけど(笑)。


"grayscale"

自分で自分の絵の解説をくだくだすることほど哀れなことは無いですよねえ。そこで、僕について他の人が書いて下さった文章を転載します。

2年前の夏「"gyayscale"」と名付けた初個展を前に、前述した「浜松百撰」さんが「アトリエ訪問」のコーナーに掲載してくれたものです。じつは無断転載(- -:)...

幅広い表現ができるのにデッサンの練習だけで鉛筆をやめてしまうのはもったいないと、藤田さんは100本もの鉛筆と数台の鉛筆けずりをあやつって鉛筆画を描き続けている。
同じ黒色でも細い線を描いたときに美しいものや、面を塗り込むと深みが出るもの、金属のような質感を表現できるものなどさまざまで、好きな楽器や中世ヨーロッパ・ケルトの聖書の写本に描かれている模様のモチーフをパソコンにとり込んだりコピー機を使ったりして編集・構成をした後、彼自身の手で綿密に描きこまれていくのだ。
モチーフを尊重しながらそこから受ける印象を描いているそうで、「自分個人の何かより、普遍的な何かにつながる美しさを描いて行きたい」という彼。モノトーンで表現されるその奥深い美しさは、鉛筆だけで描かれていることを忘れてしまいそうだ。
(「浜松百撰」2003年8月号)

まあ、この記事がかかれてから2年以上経っているので、僕自身の興味関心も少しずつ変わってきてはいるんだけど、今でもだいたいこんな感じです。

何年にも渡る長い長い世界中を回る演奏活動をしているアメリカ人の歌手がいるんだけれど、その人に「毎日演奏していて飽きませんか?」ってある記者が聞いたそうだ。その時、そのひとはこうと答えたそうだ。
 「いつでも始めて聴きに来るひとのことを想って歌っている」
その人の名前は「Bob Dylan」という。

僕も絵や音楽に夢中になった頃の気持ちをいつまで維持し育てて行きたいと思う。
そして君自身の中にもあるそういう気持ちと、ちゃんとコミュニケートしていくことのできる絵描きでありたいと思うんだ。

お楽しみに。

で、最後に"開催要項"というやつ.. お気軽にお立ち寄り下さい。

"hide-and-seek" 藤田明鉛筆画展

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empty colours

(@_@) /「そおゆうことで、じゃ!」

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